映画紹介


「延安の娘」は個人と歴史をつづる壮大な叙事詩である
農村風景



黄土高原が果てしなくつづく「中国革命の聖地」延安。貧しい農村の娘・海霞(ハイシア)は、生まれてすぐに自分を棄てた実の親を捜していた。彼女の両親は、文化大革命の時代、毛沢東の指令によって北京から下放された紅衛兵だった。「私は、なぜ生まれ、棄てられたのか?」。彼女の激しい思いが引き金となり、かつての紅衛兵たちの間に忌まわしい記憶がよみがえる。その一人、海霞の親探しに奔走する黄玉嶺(ホアン・ユーリン)には、拭い去ることのできない痛ましい過去があった。実は彼にも海霞と同じような境遇の子ができていたのだ。しかし、恋愛さえ御法度という時代の中、彼には<反革命罪>が宣告され、相手の女性は中絶させられた。30年の封印を解き、いま海霞と黄玉嶺は真実を明らかにする旅にでる。 村の風景
毛沢東 1966年、文化大革命を発動した毛沢東は、共産党内部の壮絶な権力闘争に勝利するために、おもに10代半ばの青少年で組織された紅衛兵を扇動した。紅衛兵は反革命分子とみなした者に容赦のない制裁を加え、徹底的な破壊活動で都市の機能を麻痺させた。2年後の1968年、毛沢東は、全国の都市の若者に下放を命じた。「学生たちは農村に行き、貧しい農民から再教育を受ける必要がある」。延べ1600万人以上が農村に送られた。慣れない農村での暮らし。下放先では重い労働のノルマが課せられ、集団生活は厳しく管理された。背いた者には反革命罪が宣告された。



ハイシア  

文革の闇の深さは驚くばかりだ。
絶望的な闇に立ち向かう
もと紅衛兵たちの人間性が
限りない救いである。

立松 和平(作家)


歴史とは、事実よりも記憶の問題である。
誰がどんな理由で過去を振り返るのかによって、何度でも書き換えられる今日的な問題となる。
「延安の娘」は、それを喚起させる魅力的な映画だ。―――――――― CINE21(韓国)
   
日本人が撮った「延安の娘」は、文革の傷跡とその後の動きを痛切に反映しており、
真実の人生はフィクションより人を引き付け、感動させることを明らかにした。
近年の中国映画にそれを見出すのは難しい。――――――――― 明報(香港)
   
緻密で心奪われるドキュメンタリー。想像もつかぬほどの深い悲しみは、
人間の尊厳という普遍的なテーマを語りかけてくる。――――  ヴァラエティ(米国)
   
息もつけぬほどの2時間。感情の昂りを抑えることができない。―― EPDフィルム(ドイツ

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